
口腔筋機能療法(MFT)
口腔筋機能療法(MFT)
口腔筋機能療法(MFT ※以下MFTと記載)とは、お口の周りの筋肉の機能を改善する訓練法のことです。
お口の周りの筋肉の正しいバランスを作り出し、またそれを維持することを目的としています。
口腔機能低下症とは、成人や高齢者において、加齢や舌・口腔周囲の筋肉の衰えによる、口腔機能が複合的に低下している疾患のことを言います。放置してしまうと咀しゃく障害、摂食嚥下障害などの口腔の機能障害を引き起こします。また、フレイル(加齢や疾患によって身体的・精神的なさまざまな機能が徐々に衰え、心身のストレスにぜい弱になった状態)やサルコペニア(筋肉量の減少に伴って筋力や身体機能が低下している状態)を進展させるなど、全身の健康を損ない、要支援や要介護状態の危険が高まります。
そのため、歯科が介入することで、フレイルから健康な状態まで引き戻したり、成人においては、口腔の機能低下の底上げを目指します。
口腔機能低下症の検査は、成人(18歳以上~50歳未満)又は50歳以上の方が対象です。
正しい姿勢、発音、呼吸、咀嚼、嚥下ができていますか?実際にはご自身で異常があるかどうかは分からないものです。このようなことが当てはまる方は、機能が低下しているかもしれません。一度ご相談ください。
1
口腔機能の低下評価、検査、写真撮影(目的の決定)
2
管理計画の立案、指導と訓練内容の選択と実践(トレーニングの内容を決める)
3
レッスンスタート(トレーニングの指導)
4
評価
最近では、「食べる」「話す」「飲み込む」「鼻で呼吸する」などのお口の機能が十分に発達していないお子さんが増えており(口腔機能発達不全症)、歯並びや呼吸、あご・顔面の発達に大きく関与し、全身の健康にもトラブルを起こすことが最近の研究で明らかとなっています。当院では、このお口の機能を向上させ、お口の機能が健全に発育するように働きかけるトレーニングをMFT;口腔筋機能療法に取り組んでいます。
また、お口の筋肉のバランスが整っている状態は、矯正治療の進行を早くし、治療後の後戻りも防止します。さらに、歯は舌と唇、頬のぶつかりあった位置に並びます。MFTを行うことで、舌や口腔周囲筋を訓練し、筋肉の調和のとれた状態の改善を目指します。
子どもの口腔機能は発達と獲得が常にあり、機能の発達が遅れていたり、誤った機能を獲得していたら、その修正を早い段階で行う必要があります。18歳までに適切な機能を獲得又は底上げを目指します。
このようなことが当てはまる方は、上手く機能が発達していないかあるいは低下しているかもしれません。一度当院までご相談ください。
口腔機能発達不全症の改善には、装置を使用するだけでなく、口唇の閉鎖力、舌のトレーニング等の習慣づけが重要です。
口蓋のスポットに舌の先端(表側)が触れていて、舌全体が口蓋にピタッとしている状態。
舌は歯には絶対に触れない。
舌が低い位置にあり、前歯に舌が触れている状態は開咬など歯並びに影響が出ます。
舌の力を測定します。
口唇閉鎖力を測定します。
※GC社より画像を引用
舌を細くしてつける。舌尖を口蓋(切歯乳頭の後方)につける。歯は触れない。
舌尖をスポットにつけ、舌全体を口蓋に吸い上げる。お口を大きく開け、舌小帯をできるだけ伸ばす
すい上げキープの状態から、舌で口蓋をはじくようにポンッと音を立てる。
舌全体を口蓋に吸い上げた状態から、舌全体で口蓋をなぞるように後方にずらしていく。
口腔機能療法(MFT)について、詳しくは当院スタッフまでご相談ください。